バトンズは会社を買いたい人と売りたい人を繋ぐ、M&Aマッチングサービスの一つ。
テレビでもバトンズが紹介されるようになり、実際に使った人の口コミや評判が気になる人も多いようですね。
事実、バトンズは個人で会社を買って起業したい人は、ぜひ活用しておきたいツールです。
そこで本記事では、バトンズのネット上の評判をまとめ、サービス概要や使い方まで徹底的に解説していきます。
これから会社を買って起業しようと考えている方、必見の内容となっています。
バトンズとはどんなサービス?
冒頭でお伝えしたとおり、バトンズは会社や事業の売り手と買い手を繋ぐM&Aプラットフォームです。
「出会い系マッチングアプリの会社・事業版」と理解して頂くとわかりやすいかもしれませんね。
それではまず、バトンズがどのような人におすすめかお伝えしていきます。
□バトンズがおすすめな人
- 個人で会社を買って起業したい人
- 費用を抑えて会社を買いたい人
- 初めてM&Aに関わる人
バトンズは法人だけでなく個人でも利用可能。
そのため、これから会社を買って起業を考えている人には、ぜひ一度見ておきたいツールともいえます。
では以下でバトンズについて詳しく見ていきましょう。
会社概要
まずはバトンズがどのような会社なのかについて簡単に一覧表でまとめてみました。
項目 | 内容 |
---|---|
会社名 | 株式会社バトンズ |
事業内容 | M&Aマッチングサービス 経営コンサルティング ウェブサイトの企画・制作 M&Aに関する各種教育 |
設立 | 2018年4月 |
拠点 | 東京: 東京都千代田区丸の内1-8-2 鉃鋼ビルディング21階大阪: 大阪府大阪市北区角田町8-1 梅田阪急ビルオフィスタワー36階 |
代表者 | 大山敬義 |
資本金 | 1億円 |
主要株主 | 株式会社日本M&Aセンター |
従業員数 | 39名 ※2021年10月時点 |
運営サービス | バトンズ 無料相談サービス バトンズベンチャーズ バトンズ M&A大学 |
引用:バトンズ公式サイト
バトンズの設立は2018年4月と歴史は浅いです。
特徴はM&A仲介業者大手の日本M&Aセンターのグループであることでしょうか。
日本M&Aセンターは1991年設立のM&A仲介業者。業績も右肩上がりで2007年に上場を果たし、現在では東証一部上場企業となっています。
バトンズはこの日本M&Aセンターのグループという強みを持ち、M&Aマッチングサービの中でも圧倒的な案件数を誇ります。
またサービス内容もM&Aマッチングサービスに、M&Aや事業承継、承継後の経営ノウハウが学べる「バトンズ M&A大学」も運営しています。
会社の買い手はもちろん、これからM&Aアドバイザーを目指す人に向けてM&Aのノウハウが学べるコンテンツを用意。
買い手向けのオンライン講座であれば、19,800円(税別)で受講可能です。
それでは以下で、バトンズのM&Aマッチングサービスにフォーカスし、サービス内容を深堀りしていきます。
バトンズのサービス内容
上記の画像はバトンズのサービスについて、簡単に図解したものです。
売り手は会社や事業を買ってくれる人を探すため、バトンズに情報を掲載し、これに興味を持った人がメッセージを送り交渉に入ります。
ユーザー数は約13万人、累計M&A案件数は約13000件とM&Aマッチングサービスを展開する中でも、国内最大級の規模を誇ります。
売り手・買い手の双方の利用者が多いことから、買い手としても自分が興味ある業種や事業を見つけやすいともいえますね。
またバトンズはM&Aのマッチングサービスだけではなく、無料で成約サポーターを付けられます。
ただしDD(デューデリジェンス)など、専門的な業務を依頼する場合は別途料金が発生します。(DDは税別398,000円)
バトンズの特徴は? 他のサービスとの違いを解説
それではここで、バトンズの特徴を詳しく見るために他社サービスと比較していきます。
バトンズ | 他社マッチング サービス |
|
---|---|---|
コスト | ・買い手:2% ※最低報酬: 25万円(税別) ・売り手:無料 |
・買い手:3~5% ※最低報酬: 30~100万円 ・売り手:無料 |
期間 | 平均5ヶ月 | 約5~12ヶ月 |
取扱 案件 |
全国、全規模対応 | 全国、全規模対応 |
業務 支援 |
価格相場データ M&A実務ツールの提供 |
概ね雛形ダウンロードのみ |
専門家サポート | 1800社超から最適な専門家を紹介 | 概ね専門家はオプション |
まずバトンズは他社M&Aマッチングサービスと比較して、買い手側の手数料が安いことが特徴です。
他社M&Aマッチングサービスの手数料は3~5%、最低報酬30~100万円に対して、バトンズは手数料2%、最低報酬25万円とその差は圧倒的。
さらにバトンズではスピード成約にもこだわりを持っており、平均5ヶ月での成約、中には最短1週間で成約した実例もあります。
日本M&Aセンターのグループ会社ということもあり、協力なバックアップ体制が整っているといえますね。
またM&Aというと仲介業者の利用を考えられる方もいらっしゃいます。
もちろん仲介業者を利用することは一つの選択肢ではありますが、譲渡価格が1億円以上であることなど、個人が会社を買うには少し規模が大きすぎる案件が多いです。
加えてスケジューリングや専属でM&Aアドバイザーがついてくれるな手厚いサポートが受けられる一方で、手数料も最低500~2,000万円と高額になります。
個人が仲介業者を利用することは、あまり現実的とはいえませんよね。
それでもM&Aの仲介業者について気になる場合は、別ページで新興仲介業者である「ファンドブック」と「M&A総合研究所」について解説していますので、チェックしてみてください。
>>ファンドブックは怪しい? ネット上の口コミや評判を徹底検証してみた
>>M&A総合研究所はどんな会社? 怪しいといわれる真相に迫る
登録は誰でも無料!
仲介業者を利用せずM&Aを実行するには、バトンズのようなM&Aマッチングサービスを活用していくことになります。
そこで気になるのはバトンズの利用条件や料金。
まずバトンズの利用条件は特に設けておらず誰でも可能。法人である必要もなく、個人でも登録できます。
気になる料金ですが、バトンズで案件を探すだけであれば利用料はかかりません。
ではいつ利用料がかかるのかというと、成約した時で成約価額の2%または最低報酬25万円(税込275,000円)が発生します。
この金額が高いか安いかは各々の判断にわかれますが、先ほど触れたM&A仲介業者の手数料と比較すれば、まだ手の届く金額ではないでしょうか?
なおオプション(デューデリジェンスなど)を利用する場合は、上記の金額以外に別途費用が発生する点は抑えておきましょう。
バトンズの評判や口コミは?
それではここからバトンズの気になる評判や口コミを見ていきましょう。
まずはバトンズに関する良い評判や口コミからチェックしていきます。
バトンズの良い評判や口コミ
公的機関を使うなら支援センターだと思いますが、公的機関ゆえの限界もあります。仲介会社も良いですが、よく調べないと手数料負けするので。
リセットできるならバトンズに登録して新たな買い手を探すのが良いと思います。M&Aセンターの子会社です。
https://twitter.com/nakahisashi/status/1461742946517073923
今日調べものをしてたんですけど、後継者のいない企業と起業したい方をつなぐバトンズっていう会社があるんですね。1000万から3000万あれば後継者の候補になれるらしいので、株でお金貯めてチャレンジしてみたいな。
https://twitter.com/yayo_nyanko/status/1468188150531248138
福井県の酒蔵も500万で売りに出てます。コレは安い!!
https://twitter.com/SAKETUBER/status/1466764322638790657
良い評判や口コミを見ていると、案件が豊富なバトンズに一定の評価をしている方が見受けられました。
中にこれから起業してみようと考えている方で、お金を貯めて後継者不足の会社を買ってみたいという人もいますね。
確かに起業するというと、法人登記をして事業を作って…、という流れが当たり前と理解している人が多いです。
バトンズのようなM&Aマッチングサービスを活用して、会社を買って起業するという選択肢を知らない人もいらっしゃいます。
最近はバトンズがテレビで紹介されるなど、知名度が上がってきており、この流れを受けて起業したい方のツールとして広まっていくと、日本の後継者不足解決に進むかもしれませんね。
バトンズの悪い評判や口コミ
バトンズに対して悪い評判や口コミは多くは見かけませんでしたが、一部確認できましたので紹介していきます。
バトンズで気になってる売り案件あるのに、登録のメールが何度やっても届かない…..。迷惑メールにもきてないし、アドレス変えてもダメだし…Gmail不可とかある…?
https://twitter.com/nnnekkkooo/status/1460065159582343170
バトンズの買いニーズで「シナジーが生まれる別業種」って買いてあるんですが、匿名で何やってるか知らないのに提案できるわけねーだろって思いませんか?
https://twitter.com/GenkidashiteDD/status/1455585973106982912
バトンズの登録につまずいてしまう方が見受けられました。
登録方法は後ほど詳しくお伝えしますが、とても簡単でメールが届かない事例を聞くことは少ないです。
おそらくメールの設定問題(迷惑メールに振り分けられるなど)ではないかと考えられます。
またバトンズに掲載される案件が、売り手の意向によっては非公開情報となる場合もあります。この点について不満を持つ方が見受けられました。
確かに買い手としては、どのような業種で市場シェアの立ち位置など、知りたい情報がたくさんあるにも関わらず、それを知れないとなると不満を持ってしまうのも理解できます。
ただ売り手としても「従業員に身売りを知られたくない」など事情があるものです。
限られた情報の中で提案までしなくても、事情をヒアリングしてみる、または情報掲載量が豊富な案件に絞るなど、臨機応変に対応していきたいですね。
バトンズの成功事例を紹介
それではここで、実際にバトンズを利用して成約した事例を2つほど紹介していきます。
以下、バトンズ公式サイトからの引用です。
売り手は千葉県内の小中学生を対象とした学習塾を運営する経営者。
元々売り手の経営者の方が副業で始めた学習塾運営で、順調に生徒数を伸ばし、2つ目の教室を開校させます。
この2校目が今回の譲渡対象。
実はこの2校目を任せるはずだった教室長が急遽来られなくなってしまいました。
このままの体制で経営を続けていくのは難しいと判断をしてM&Aに踏み切ります。
売り手の方は初めてのM&Aで不安もあったそうです。
しかも完全なる譲渡ではなく、一緒に事業を拡大してくれる共同経営者が探せるのか? という不安がありました。
いざ募集してみると、学習塾経営に興味はなく投資目的で応募してくる買い手の方が多かったとのこと。
しかし総勢30名の応募の中からでも、大手証券会社に勤務する方にラブコールを送ることにします。
この買い手の方は、講師の経験はないものの、教育に対して興味を持っており「自分も教室に行って指導の勉強をしたい」という熱意を持った方だったそうです。
売り手としても、せっかく事業を一緒にするのであれば、買い手の方のように学習塾に対する熱い想いを抱えた方としたい、と思い譲渡することにしました。
実はこの買い手の方の考え方はとても重要で、個人で会社を買って起業する場合はその譲渡対象への「熱い想い」が大切です。
「儲かりそう」「楽そう」など安易な考えではなく、興味のある業種や事業であることは、最終的にM&Aで成功するか否かを大きく左右します。
興味のない業種や事業であれば、どこかで熱意がなくなり、結果として事業が上手くいかなくなってしまうかもしれません。
売り手は兵庫県姫路市で10年以上続く焼き鳥店の経営者。
焼き鳥店を経営し始めたのち、ゴルフのシミュレーション機械を知り合いから安価で譲受されたことをきっかけに、シミュレーションゴルフを隣に併設します。
しかし2020年から猛威をふるった新型コロナウイルスにより売上が大幅に低迷します。
そこでバトンズに登録をし、一番最初に交渉の依頼があった方とやり取りを開始。
買い手の方は個人で、メールのやり取りや電話での言葉遣いも大変丁寧であったとのこと。
とても紳士的で、経営者の想いを汲み取ってくれそうで、実際に会ってみても誠実な印象が伝わってきたそうです。
結果として、この最初に問い合わせがあった方に焼き鳥店を売却します。
買い手の方は初めての飲食店経営で、多少運営面でレクチャーが必要であったとのことですが、これらを差し引いても引き継ぎ相手に相応しい人柄であったことが決め手となったようです。
バトンズなどのM&Aマッチングサービスを利用する際の注意点として、売り手に対する配慮が挙げられます。
売り手としても、これまで時間をかけて経営してきた会社や事業を譲渡するわけですから、思い入れは当然あります。
間違っても「買うのはこっちだから」と横暴な態度を取ってしまうと、M&Aが成功してもその後の経営が上手くいかなくなる可能性があるわけです。
この焼き鳥店を買った個人の方の場合、売り手に対して最後まで誠実な態度をしていたことが、M&Aはもちろん、その後の経営が上手くいったことに繋がりました。
売り手は会社や事業を売却してしまえば終わりです。
アフターフォローとして、売り手の方が買い手に運営面をレクチャーする、というのは任意の作業となります。
買い手の方の誠実さが上手くいった事例といえますね。
バトンズの具体的な利用方法は?
最後にバトンズの利用方法を簡単に説明していきます。ここではパソコンでの登録方法を説明していきます。
まず最初にバトンズの公式サイトのトップページ右上より「無料会員登録」をクリックします。
クリックすると以下の画面に遷移します。
メールアドレスと自分の好きなパスワードを入力して「会員登録(無料)」する」をクリックすると、以下のようなメールが届きます。
このメールが届けば、会員登録は完了です。
ここまで対応しておけばバトンズの基本的なツールは使用できますが、本格的に案件を探して売り手と交渉してくには、本人確認書類を提出しましょう。
トップページ右上にあるマイページより、以下の本人確認書類の提出ページに遷移します。
本人確認書類は「運転免許証」「パスポート(氏名記載のページ)」「健康保険証(表面)」「マイナンバーカード(表面)」のいずれか1つをスマホのカメラで撮影しアップロードします。
この状態まで完了すれば、あとは案件を探して交渉に入るのみです。早速案件を探してみます。
バトンズTOPページの「買いたい」から「売り案件を探す」をクリックすると、以下のような画面に遷移します。
ここで条件を入力していきます。
今回は業種を「美容・理容」、地域を「関東地方」、譲渡希望価格を「100万円未満」に設定してみました。
すると28件ヒットしました。
このように探していき、自分の気になる案件があればページ下部の「質問する」から売り手にメッセージを送ります。
最近は後継者不足で、このように100万円以下でも案件を探すことは容易になりました。この金額であれば個人でも比較的手が出しやすいですよね。
ただし「安いから」といって安易に手を出すものではありません。安い案件には何かしらリスクがあることも多いです。
この点を踏まえて「100万円で買える会社はどんな会社なのか?」について、まとめた内容を別ページで詳しく書いています。気になる方はぜひチェックしてみてください。
>>100万円で買える会社の特徴とは? 買う際の注意点まで徹底解説!
また、バトンズの売り案件の中には「廃業する会社」もあります。
多くは業績不振で会社を畳む選択肢を取った案件ですが、中には後継者不足で泣く泣く廃業せざるを得ない案件もあります。
このような後継者不足で廃業せざるを得ない会社は、黒字であることもあり、実は個人が会社を買うためには穴場であったりします。
それでも100万円で買える会社同様に、リスクもあるため、詳細については下記のページでまとめています。
より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>廃業する会社を買うメリットとは? 相場や注意点まで徹底解説
バトンズの評判や口コミのまとめ
今回はM&Aマッチングサービスであるバトンズのサービス概要を解説し、ネット上の評判や口コミについてまとめてみました。
事実、バトンズに対する悪い評判や口コミはあまりなく、むしろ活用していきたいというニーズが多いことが確認して頂けた思います。
使い方も簡単にレクチャーさせていただきましたが、それでも実際に使ってみるとわからないことも多いはずです。
この点を補うため、当サイト運営会社である株式会社Shylphが主催する「個人が会社や事業を買って起業するノウハウ!」というテーマで、セミナーを開催予定です。
セミナーでは5000件のM&A成約に携わった現役M&Aアドバイザーが、個人M&Aの実例の紹介以外にも、バトンズやトランビなどのM&Aプラットフォームの具体的な活用法までお伝えしていきます。
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