ゼロ円で会社を買う方法は? 注意点まで徹底解説!

ゼロ円で会社を買う方法は? 注意点まで徹底解説!
近年は後継者不足の会社が多くなり、中にはゼロ円で買える会社も現れてきました。

また最近では個人が起業する際に、会社を買って独立する、いわゆる個人M&A(スモールM&A)と見られる事例も増えています。

しかし「ゼロ円で会社を買うことが本当に可能なのか?」または、「ゼロ円で会社を買う際のリスクはどのくらいなのか?」などの疑問を持たれている方も多いと思います。

そこで本記事では、ゼロ円で会社を買う方法について詳しく解説していきます。

なお当サイト運営会社である株式会社Shylphは、「個人が会社や事業を買って起業するノウハウ!」というテーマで、Zoomにてセミナーを開催予定です。

セミナーでは5000件のM&A成約に携わった現役アドバイザーが、実例の紹介以外にもバトンズやトランビなどのM&Aプラットフォームの具体的な活用法までお伝えしていきます。

参加費はもちろん無料。ぜひ気軽にご参加ください。

ゼロ円で会社を買うことは可能?

ゼロ円で会社を買うことは可能?
結論から述べると、ゼロ円で会社を買うことは十分可能です。

実際にゼロ円で会社を買うことについて、2019年4月に「0円で会社を買って、死ぬまで年収1000万円」という書籍も出版されています。

著者は司法書士の奥村聡氏で、自身もM&Aで司法書士事務所を譲渡した経験があるとのこと。

現在は「事業承継デザイナー」として、個人を社長として成長させるノウハウを伝授する「社長のおくりびと」の異名を持ちます。

書籍には個人でも用意できる0~100万円程度の資金で、会社を買う具体的な方法を述べています。

「いくらで会社を買うか」「買う会社をどのように見つけるのか?」など、気になる点を網羅してくれています。

会社を買って独立を考えている方は、何かヒントが見つかるかもしれませんね。

では実際に、M&Aプラットフォームのバトンズで、どのような会社がゼロ円で買えるのかを見ていきましょう。

横浜市内のエステサロン

ゼロ円で買える会社の事例①横浜市のエステサロン
横浜市内の閑静な住宅街にあるエステサロンは、オーナーの方の体調不良もあり事業譲渡をすることに。

以下、案件の内容をまとめてみました。

項目 内容
事業内容 フェイシャル・ボディエステ
巻き爪ケア
所在地 神奈川県横浜市
事業規模 個人経営のエステサロン1店舗
(個室2部屋)
譲渡希望価格 0円
譲渡対象 建物・付属設備
ベッド・椅子などの家具
仲介手数料 成約価額2%または
最低25万円(税込275,000円)
その他費用 1~2か月分の賃料
+保証金(金額要相談)
+2~3か月分の運転資金

譲渡価格はゼロ円。譲渡対象には賃貸借契約の物件のほか、ベッドや椅子などの家具、備品等も含まれます。

ただし完全にゼロ円とはいかず、賃料(約26万円)の1~2ヶ月と保証金、2~3ヶ月程度の運転資金に加え、バトンズへの仲介手数料が発生します。

これらを見積もっても100~150万円程度の資金があれば、このエステサロンの事業を開始できるでしょう。

注意点として顧客と店名の引継ぎはなく、加えてこれまでオーナーの方が使用していたフランス製の美容機器は有資格者しか取り扱えないことから譲渡対象から除かれます。

この案件についてまとめると、エステサロンを始めたい方で、最低限の設備がタダで欲しい場合にはピッタリともいえますね。

自動車整備と板金塗装の会社

ゼロ円で買える会社の事例②自動車整備と板金塗装の会社
宮城県で10年以上続ける自動車整備工場は、オーナーの方が起業してから走り続けてきましたが、気力と体力の限界を迎え会社を譲渡することに。

以下で案件の内容をまとめてみました。

項目 内容
事業内容 自動車整備と板金塗装
車検対応など
所在地 宮城県
事業規模 従業員数5~9名
譲渡希望
価格
0円
譲渡対象 従業員を含む全て
主要顧客 既存客の紹介、保険会社
近隣企業、修理工場、販売店
※自社サイト・リスティング広告
SNS広告で集客
その他 保険会社の指定工場
新規事業は好調

こちらの自動車整備会社も譲渡価格はゼロ円です。

特徴としては、先ほどのエステサロンは「事業譲渡」でしたが、こちらの自動車整備工場は「会社譲渡」となります。つまり会社の資産をまるごと譲渡できるわけです。

約120坪の工場に加え、従業員6名(うち正社員4名)も同時に引き継ぐ形となります。既存顧客はもちろん、自社Webサイトを持っているため、こちらからの集客も可能。

さらにリスティング広告やSNS広告も運用しており、集客は一定数を見込め、仕入先との関係性も良好とのことです。

注意点として、財務状況が良好ではない点が挙げられるでしょうか。

現時点で営業利益は赤字で、借入金が3,000~5,000万円あります。

それでも新規事業が好調で、自社の特徴を活かして他社との差別化を十分に図れるとのこと。

この案件についてまとめると、今は債務超過であっても会社の強みを活かしつつ、伸びしろのある事業をスケールさせらる自信があれば買収価値はあるといえますね。

広島で46年続く瀬戸内料理店

ゼロ円で買える会社の事例③広島で46年続く瀬戸内料理店
広島市中区の繁華街で46年続く瀬戸内料理店は、昨今の新型コロナ感染症の影響で事業譲渡を検討することに。

しかし成約には至らず、2021年3月に閉店しました。その上で、店の看板と職人を引き継いて新たな店舗立ち上げに資本投下をしてくれる方を募集する、という案件です。

以下で案件の内容をまとめてみました。

項目 内容
事業内容 飲食店
寿司・日本料理
所在地 広島県広島市
事業規模 従業員数12名
(うち正社員4名)
譲渡希望価格 0円
譲渡対象 店舗、従業員
店舗運営ノウハウ
主要顧客 宴会、接待で使用
国内外からの旅行客

こちらの案件はオーナーの方の要望もあり、ブランド名は残したいとのこと。46年という長い歴史があるため、想いをしっかり引き継いでくれる方を探しています。

現時点では閉店となっていますが、従業員やノウハウはあるため、準備が整えばすぐにでも事業が開始できます。

懸念点としては、財務状況と店長の年齢でしょうか。

昨今の新型コロナ感染症の影響で打撃を受け、直近では営業利益は赤字です。

また店長の年齢が高齢であり、跡継ぎとなる人材の確保が必須とのこと。

こちらの案件をまとめると、飲食店経営と広島に対しての強い想いがある方には検討してみる価値があるといえるでしょう。

ご自身が飲食業の経験があれば、自分で店長の跡継ぎとなることもできますし、知人に候補となりえそうな方がいれば、その方を店長の跡継ぎにしてもよさそうですね。

ゼロ円で会社を買う方法

ゼロ円で会社を買う方法
ここまでゼロ円で会社を買うことが本当に可能なのか? について、M&Aプラットフォームのバトンズに掲載されている案件を見てきました。

実際にゼロ円で会社を買うこと(譲渡価格0円)は十分可能であることをご理解頂けたかと思います。

ではここから、ゼロ円で会社を買うために、どのようなフローで進めていけばいいのかを解説していきます。

まず、ゼロ円で会社を買うためにM&Aのプラットフォームに登録を行いましょう。

◆M&Aプラットフォームの例

上記で挙げたM&Aプラットフォームは知名度が高く、売り手側も多く利用しており案件が充実しています。会社を買う側としても、案件が多い方が見つけやすいですよね。

ここでの注意点として、可能な限りM&Aプラットフォームの登録情報を充実させておくことです。

この理由はM&Aプラットフォームの仕組みによるもので、こちらが案件に興味を持って売り手にメッセージを送ったとしても、登録情報が充実していなければ交渉まで進められない可能性があります。

売り手はM&Aプラットフォーム上で買い手の登録情報を閲覧できます。登録情報にはご自身の情報の他、興味ある業界や地域、M&Aに拘る理由などが記載できます。

買い手情報が充実していた方が、売り手も安心して話を進められるのは理解できますよね。

この点は転職サイトの登録情報と同じで、極力自分の情報は充実させておいた方が売り手から興味を持って交渉に進みやすくなります。

M&Aのプラットフォームの登録が終われば案件探しに入ります。なお案件探しに入る前に、以下の3つについて事前に決めておきましょう。

  1. 業種
  2. エリア
  3. 会社・事業規模

「ゼロ円で買える会社であれば何でもいい!」ではなく、少なくとも上記3つは絞り込んでおきましょう。

業種はご自身が仕事の経験がある、または学んだことがある、興味がある業種が理想です。

またどのエリアで案件を探すかも重要です。

たとえば東京都在住で、先ほどの広島県の飲食店を買うとします。業種が飲食店ということもあり、何かトラブル等があれば現地に出向くこともあるでしょう。

そのような場合、東京から広島に行くには時間もお金もかかりますよね。

ネットで仕事が完結する事業であれば、さほど問題ないかもしれませんが、可能な限りご自身が住まれているエリアにした方がいいでしょう。

最後に会社・事業の規模も決めておきます。

こちらは各々の判断に分かれますが、従業員がいる・いないや売上の規模など、どの程度で事業をスタートさせたいかは事前に決めておくといいでしょう。

特に初めて会社経営をするのであれば、会社・事業の規模はなるべく小さい方が始めやすいです。

これら3つを決め、いよいよM&Aのプラットフォームで案件を探していきます。

興味がある案件を見つけられれば、初めは匿名で売り手にメッセージを送り、興味を示してくれれば交渉がスタートします。

メッセージを送る際は相手に対しての最低限の配慮と、案件に興味を持った理由を明確に伝えるとスムーズに交渉を進められます。

なお個人がM&Aで会社を買う流れについては、別ページでも詳しく解説していますので、気になる方は下記ページをチェックしてみてください。

>>個人M&Aで会社を買う流れを徹底解説!

ゼロ円で会社を買う時の注意点やリスクは?

ゼロ円で会社を買う時の注意点やリスクは?
先ほどの事例で見てきたとおり、ゼロ円で会社を買うにはいくつか注意点やリスクが潜んでいます。

これについては、ゼロ円で会社を買う場合でなくとも同じことがいえます。

案件として上がっている会社や事業は後継者不足だけではなく、財務的な問題や事業や従業員の問題など様々な理由で譲渡を検討しています。

買収前にこれらのリスクは洗い出しておきたいですよね。

それでは具体的に、ゼロ円で会社を買う際の注意点とリスクを紹介していきます。

債務超過になっている可能性が高い

ゼロ円で会社を買う際の注意点:債務超過になっている可能性が高い
先ほど触れた自動車整備工場の事例が該当しますが、ゼロ円で買える会社は債務超過である可能性が高いです。

債務超過とは負債の総額が資産の総額を上回っている状態で、言い換えるのであれば借金を抱えている状態であるといえます。

ゼロ円で買える全ての買収対象企業が債務超過ではありませんが、その可能性が高いことは理解しておいた方がいいでしょう。

多くの場合、M&Aプラットフォームにて財務状況が確認できまるため、事前にチェックしておくと良さそうですね。

またよく混同される点が、債務超過と赤字は全く異なる概念であるということです。

赤字とは、支出や費用が収入や収益を超過している状態、また超過額そのものです。

たとえば現在は債務超過でないとしても、赤字が続けば負債がかさみ純資産が切り崩され、やがては債務超過に陥るか運転資金の枯渇(資金ショート)に陥ります。

逆もしかりで、現在は債務超過であったとしても、将来的に黒字(利益がプラスの状態)が続けば財務状況が改善され債務超過から脱せられます。

まとめると、たとえ債務超過であっても十分な収益の見通しが立っていれば、いずれは資産超過に転じると期待できるといえます。

債務超過だから買わない方がいい、というわけではないということを理解しておきましょう。

設備投資費用がかかる可能性がある

ゼロ円で会社を買う際の注意点:設備投資費用がかかる可能性がある
ゼロ円で会社を買う際の2つ目の注意点として、買収時に設備投資が必要な場合があります。

先ほどのエステサロンのように、買収時の条件に設備投資で一定額が盛り込まれていることもあります。

具体的には店舗改装費や家具や備品などの購入費用です。

たとえゼロ円で会社を買うとしても、場合によっては設備投資が膨大になり借入れを検討することもあるでしょう。

それでも借入れが必要であったとしても、近年は国や自治体が個人M&Aに対して手圧い支援をしてくれます。

実際に日本政策金融公庫の事業承継マッチング支援では、個人(スモール)M&A向け融資として、M&Aに際し設備投資費や運転資金を融資してくれます。

もちろん条件はありますが、ゼロ円で会社を買う場合でも、融資が必要な場合は日本政策金融公庫の事業承継マッチング支援を活用してみてもいいかもしれませんね。

なお、ここではゼロ円で会社を買う場合の注意点について述べてきましたが、個人M&A全般での注意点をまとめた内容を別記事で詳しく書いています。

個人M&Aでの失敗事例や、失敗しないポイントを書いていますので、詳しく知りたい方はぜひチェックしてみてください。

>>個人M&Aで失敗しないための秘訣は? 4つの事例から学ぶ

ゼロ円で会社を買う方法のまとめ

今回はゼロ円で会社を買う方法や注意点について解説してきました。

再度結論を述べると、ゼロ円で会社を買うことは十分可能であるということです。

もちろん注意点もありますが、最近は後継者不足もあり譲渡価格がゼロ円という事例も増えてきています。

もしゼロ円で会社を買う場合は、注意点やリスクをしっかり洗い出して交渉に進んでみましょう。

会社や事業を買う詳しい方法については、セミナーにてお伝えしますので、ぜひ気軽に参加してみてください。